吹奏楽上達法 具体的行動その5 いつもの練習+考える(後半)
前回、無意識と意識、ということを考えました。無意識にできることが増えるのは良いこともあります。でも、意識することで良くなることもたくさん。うまく使い分けていきたいものです。
ぼーっとしてますね↑
意識する=目標を理解して持っていること
意識をして練習をする、ということはどういうことでしょうか。
・具体的な目標が定められている
・なぜその目標にたどりつくべきか理解している
ということだと考えます。諸説ありますけど、練習についてはこの2つをちゃんと知っていることは良いこと。
のコーナーが参考になります。
何も考えずにボーっと吹けば、それなりに。考えて吹けば、得る物が多い。それならば考えながらやりましょう、ということになります。
この意識、先にやっておくのは、「自分がどういう音を出したい」という目標を先に持っておく必要があります。
その目標に対して、達成しているところ、できてないところ、が初めて分かる。
バーを置かずに棒高跳びをするのと、4mだ!というところに棒を置いて跳ぶのと。どちらが練習になるのかを考えれば簡単です。
音楽の音の成り立ちを解説する本もあります。もし、追求したい場合は、少々難しいですが、こういった書籍を読むのも勉強になります。
これは、自分も勉強した時の教科書。理論がしっかりと解説されてます。
和声の成り立ち、を追求したい人はこれ。
上の二つはかなり学術的。入門編でも基礎は理解できます。
意識することでフィードバック
再び、前のコーナーを読んでみてください。
では、人間は目標とのズレが認識されれば、目標に近づく微調整を行います。
つまり、「目標を知る」「自分の出した音を聴く」「目標との差を認識する」というループを作ること。
これが、音を意識して出す(ロングトーン編)ということになります。
もうこれだけで、音は勝手に良くなるスパイラルに入ります。
目標を定めて達成することで負荷とする
何も考えずにロングトーンをすると、苦しくなったらそこで演奏をやめます。でも、実際の曲では、もう少し最後まで力強い音をキープする音符、などもあります。
なので、頭の中に、どのテンポでどの長さを出す、というイメージが無いと、いつまでたっても長い音符をキープする力は付きません。
♩=60で、3小節をメゾフォルテ
などと決めて吹く。メトロノームを使いながらやると、この外からの強制力が働きます。
その間、
- 楽器が震動するしっかりした音
- 安定した音
- 音の終わり方も決めた終止形
を意識することで、理想に近づきます。
↑今は便利ですなー。一体型。
ロングトーン以外での意識
ロングトーン以外でも、意識すると実力につながる要素はたくさんあります。といいますか、全部の要素ですね。ここでは楽譜の読み方で例としてみます。
1.長さ
音は、その音の占有時間×実際になってる時間割合、で発音されます。二分音符を吹く場合、その音の最後に向かって、どこかで音量を下げて終わる、ということをします。ぴったり占有時間分同じ強さで吹くことはまれなことです。
こんな感じで自分は吹いてます↑
二分音符が二つ連続した楽譜を想像してください。もし、時間いっぱいまで伸ばしてしまったら、全音符と同じになります。
つまり、「その音をどこまで伸ばすか、をもっと突き詰める」ということが、同じ二分音符を吹くのにも有効、ということです。
指示がそこまで無い場合もあります。であれば、自分はこういう理由でここまで伸ばす、ここで終わる、と意識しておく。そうすれば、指導中にその件に言及されても、考え方の修正も吹き方の修正もできます。
2.和声の仲間
自分が一つの音を吹くとき、それはフルスコア上でのこの部分のこの一つ、ということを意識できれば、大きく吹くのか、音程の微調整が必要なのか、などが分かります。逆に、フルスコアを意識してなければ、「適当に」吹くことになります。下の図のような基本的な和声の役割、理解して、さらに自分は今どこを吹いているか?と考えたことがありますでしょうか?
リズム、音程、全体の中でのそのパートの役割、が分かって初めて、楽譜を吹くということが完成に近づくのです。
この2つの例だけではありません。このように、どんな要素も意識をすべきポイントが必ずあります。
実際にどうする?
色々と書きましたが。
やることはそれほど難しくありません。
考える時間を作れば良いのです。つまり。
メトロノームで規制をかけながら
超ゆっくりおさらい
がいいと思います。