014:吹奏楽上達法 具体的行動その5 いつもの練習+考える(後半)

吹奏楽上達法 具体的行動その5 いつもの練習+考える(後半)

前回、無意識と意識、ということを考えました。無意識にできることが増えるのは良いこともあります。でも、意識することで良くなることもたくさん。うまく使い分けていきたいものです。

ぼーっとしてますね↑

意識する=目標を理解して持っていること

意識をして練習をする、ということはどういうことでしょうか。

・具体的な目標が定められている
・なぜその目標にたどりつくべきか理解している

ということだと考えます。諸説ありますけど、練習についてはこの2つをちゃんと知っていることは良いこと。

超攻撃的ロングトーン(別のページが開きます)

のコーナーが参考になります。

何も考えずにボーっと吹けば、それなりに。考えて吹けば、得る物が多い。それならば考えながらやりましょう、ということになります。

この意識、先にやっておくのは、「自分がどういう音を出したい」という目標を先に持っておく必要があります。

その目標に対して、達成しているところ、できてないところ、が初めて分かる。

バーを置かずに棒高跳びをするのと、4mだ!というところに棒を置いて跳ぶのと。どちらが練習になるのかを考えれば簡単です。

音楽の音の成り立ちを解説する本もあります。もし、追求したい場合は、少々難しいですが、こういった書籍を読むのも勉強になります。

これは、自分も勉強した時の教科書。理論がしっかりと解説されてます。

和声の成り立ち、を追求したい人はこれ。

上の二つはかなり学術的。入門編でも基礎は理解できます。

 

意識することでフィードバック

再び、前のコーナーを読んでみてください。

超攻撃的ロングトーン

では、人間は目標とのズレが認識されれば、目標に近づく微調整を行います。

つまり、「目標を知る」「自分の出した音を聴く」「目標との差を認識する」というループを作ること。

これが、音を意識して出す(ロングトーン編)ということになります。

もうこれだけで、音は勝手に良くなるスパイラルに入ります。

目標を定めて達成することで負荷とする

何も考えずにロングトーンをすると、苦しくなったらそこで演奏をやめます。でも、実際の曲では、もう少し最後まで力強い音をキープする音符、などもあります。

なので、頭の中に、どのテンポでどの長さを出す、というイメージが無いと、いつまでたっても長い音符をキープする力は付きません。

♩=60で、3小節をメゾフォルテ

などと決めて吹く。メトロノームを使いながらやると、この外からの強制力が働きます。

その間、

  • 楽器が震動するしっかりした音
  • 安定した音
  • 音の終わり方も決めた終止形

を意識することで、理想に近づきます。


↑今は便利ですなー。一体型。

ロングトーン以外での意識

ロングトーン以外でも、意識すると実力につながる要素はたくさんあります。といいますか、全部の要素ですね。ここでは楽譜の読み方で例としてみます。

1.長さ

楽譜で無意識に四分音符と二分音符を同じように吹いていませんでしょうか。

音は、その音の占有時間×実際になってる時間割合、で発音されます。二分音符を吹く場合、その音の最後に向かって、どこかで音量を下げて終わる、ということをします。ぴったり占有時間分同じ強さで吹くことはまれなことです。

こんな感じで自分は吹いてます↑

二分音符が二つ連続した楽譜を想像してください。もし、時間いっぱいまで伸ばしてしまったら、全音符と同じになります。

つまり、「その音をどこまで伸ばすか、をもっと突き詰める」ということが、同じ二分音符を吹くのにも有効、ということです。

指示がそこまで無い場合もあります。であれば、自分はこういう理由でここまで伸ばす、ここで終わる、と意識しておく。そうすれば、指導中にその件に言及されても、考え方の修正も吹き方の修正もできます。

2.和声の仲間

自分が一つの音を吹くとき、それはフルスコア上でのこの部分のこの一つ、ということを意識できれば、大きく吹くのか、音程の微調整が必要なのか、などが分かります。逆に、フルスコアを意識してなければ、「適当に」吹くことになります。下の図のような基本的な和声の役割、理解して、さらに自分は今どこを吹いているか?と考えたことがありますでしょうか?

リズム、音程、全体の中でのそのパートの役割、が分かって初めて、楽譜を吹くということが完成に近づくのです。

この2つの例だけではありません。このように、どんな要素も意識をすべきポイントが必ずあります。

実際にどうする?

色々と書きましたが。

やることはそれほど難しくありません。

考える時間を作れば良いのです。つまり。

倍ほど遅い速度で
メトロノームで規制をかけながら
超ゆっくりおさらい

がいいと思います。

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