015: 吹奏楽 バンド全体の上達・新入生の戦略的パート分け・全員納得大作戦!

吹奏楽 バンド全体の上達・新入生の戦略的パート分け・全員納得大作戦!

パート決め大作戦で、全員納得&バンドのレベルアップ!

学校のクラブ活動の吹奏楽部。毎年四月になると、ピカピカの新入生たちが入ってきます!

良かった〜!

というのは初日。次の日から、

パート分けどうしよう・・・

が始まります。

このパート分けに、しっかりと戦略を持つと、全員が納得しやすく、さらに結果としてバンド全体のレベルアップにもつながります。

全パート体験&プレゼン大作戦

答えをすぐ出してしまいます!

メニュー名の通り。大きく「プレゼン」と「体験」を組み合わせたイベントを設定することをおススメします。

これにより、

不公平感がなくなる
知識のない新入生も納得
不人気と言われる楽器の人気が上がる
バンド編成がスムーズですぐ練習に進める
バンド全体が良い雰囲気でスタート

という効果が得られます。

具体的な2つのやり方は後程。

なぜこの2つが有効か。体験を交えて説明します。

なぜ体験とプレゼン?

答えは簡単です。それは

新入生の音楽・楽器の知識は圧倒的に少ない

からです。

この状態でパートを選ばせても、たぶん知ってる楽器の中の「好きなもの」を上げるだけ。

中学一年生を想像してください。数か月前は小学生。彼らが、ユーフォニアム、バスクラ、オーボエ、バリトンサックス、が分かるでしょうか。さらに、それらの音楽的な意味。さらにパーカッションが何を担当するか。

これらを知らずに、少しだけ分かる楽器の名前を言ってもらったら、それはトランペットやクラリネットやフルートに集中するわけです。

この新入生たちに必要なのは、選択ができる情報を提示すること。それには、

 楽器の正しい知識を与える=プレゼン
 短時間でも実際に触る=体験

が重要なのです。

具体的なやり方(1)プレゼン

楽器の魅力だけではなく、大変なところも伝えたいです。これが納得につながります。もちろん、先輩たちがそのパートを選んだわけですから、魅力の方が多い。心配はいりません。

また、自分たちのパートの様子も重要です。頑張りタイプなのか?和気あいあいタイプなのか?どんな上下関係をうまく運用しているのか、のパート情報も。

  1. 楽器の音楽的特徴
  2. 吹奏楽でどんな役割か
  3. できれば楽器の歴史などの興味深い話も
  4. 習得する上での特徴
  5. 毎日どんな練習をするのか
  6. デメリットも

これに

  1. パートの雰囲気

を加えれば。⑦にならないんだよぉ。↑↑

ちょっと自分の楽器について、書いてみてください。ちゃんと説明できるでしょうか。

具体的なやり方(2)体験

プレゼンとどっちが先かなー、と思ったけど、知識がある状態で触った方がより理解が深まるかなー、とこの順番にしました。

体験といっても、初心者がすぐに音が出せない楽器もあります。そういうもんだ、という知識も先にあれば、それも「納得」につながります。

では、どんな体験が可能なのか。

(1)まずは持ってみよう

楽器の持ち方からもう新しい体験。この新しい体験ができるのは新入生の最初の時だけ。結構思い出深い出来事になるかもしれません。特に制服のボタンに気を付けてもらったり、キーのロッドに力が入らないように、などの注意が必要です。

でも!「ダメ!」と言わないように!先にやさしく説明すること。ここで怖がらせてもいけません。

変な触り方をした場合、触らせる側に責任があるのです。

(2)できれば音も出してみよう

簡単に音が出せない!というのも情報です。その時は笑うのではなく、どういう仕組みで出るのか、実際に先輩が説明と共に音を出してみてください。

また、マウスピースを使うものについては、しっかりと人数分きれいにした状態のものを用意して、使いまわしはしないようにしたいものです。そのことに嫌悪感を持つ新入生もいます(そのうち平気になるかもしません)。

ピーでもブーでも音が出たら、思い切り褒めるくらいのホスピタリティがあってもいいですね。

(3)先輩、出番です。でも選曲には注意!

新入生が苦労をしてる姿は、昔の自分。馬鹿にしたり笑ったりしないで、先輩としての心の広さを見せるときです。

そのふるまいに加えて、いよいよ、音を聴いてもらいましょう。

もちろん、その楽器が魅力的に思ってもらえるフレーズや曲を。決して吹奏楽の名作だけから選ぶのはNG。なぜなら、吹奏楽オリジナル曲を知ってるわけじゃありません。もちろん、オリジナル曲で魅力を伝えられる場合はそれもOK。

関西の中学校のトランペットパートが吹くものは決まってます。吉本新喜劇のテーマ曲。

(1)(2)を20分で、などと決める

これらの説明と体験、だらだらやっても新入生が大変です。なぜなら、説明する方は一つの楽器。体験する方は毎日違う楽器の情報。

説明10分、体験10分、などと決めてちゃんと時間を決めて実行したいものです。

全員全パートを体験させたいので、グループ分け

実際にこれをどう回すべきか。

全ての新入生に同じ情報があった方が望ましいです。そのため、効率的に回すため、例えば5人1組のグループを作り、A組はトランペットからスタート、B組はチューバから、などとスタート位置をずらして、ぐるぐる回る。

人数によっては数日かかることもありますが、それだけの価値はあります。1か月は長いけど、数日はかけてもよいイベントです。

これによって何が得られる?

一番は、知らなかった楽器を知ることができること。

これだけで希望の集中がやわらぐことが期待されます。

さらに、万が一どうしても第一希望の楽器の担当ができなくても、第二希望をしっかりと選んでおくことで、これも納得につながります。

ついでに。この数日で、全員の先輩との顔合わせが自然に行われます。こういうのもクラブ活動になじみやすい要素。

さらに得られる良いこと

希望にあふれて入部をしてくれた新入生。もちろん第一希望になれなかった子もいるかもしれませんが、単なる抽選や主観でそうなったのではなければ、次の一歩を納得して踏み出せます。

つまり、モチベーションが最初から高い。

結果、クラブのレベルも底上げされます。

なんだろう、この大発明感は。ぜひ、やってみてください。ついでに、どんな具合だったか、もコメント等に入れてくれるとうれしいです。

 

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