重さがなんだ!値段がどうした!中古でも欲しいぞバリトンサックス
結構繊細に扱って欲しいの
大きな図体にも関わらず、実は繊細なバリトンサックス。
その重さゆえ、ケースに入れて運ぶだけで、自重でロッドをひずませたりしてしまうのです。
巨体を持て余した恐竜みたいです。
おさらい
一般的な編成などではサックス一族の最低音を担当します。
サックスはどの高さの楽器を選んでも、基本的な運指がいっしょです。なので、もっと流動的にみんなが色んなパートをやってもいいと思うけど、結構現場では固定気味ですね。
でも、運指で少々違いもあります。
他のと決定的に違うのが、最低音を半音追加していること。下の「ラ」。実音だと「C」。
いつ出番が来るかわからないこの半音のため、その分楽器のサイズが長くなり、結果、ちょっと変わったフォルムになります。
カッコ悪いのがカッコいい
サックス、と言って思い浮かべるシェイプは、アルトかテナーが一般的でしょう。
そのシェイプの一番のポイントは、下から来るベルがいい感じに攻撃的でセクシーに見えるところ。
バリトンは「え?え?そこまで上がってくるの?」的な。
そこで!非常に珍しいですが!この追加の半音が無いモデルもたまにあります。
結構、「世間が思うサックス」っぽい形に見えるんです。その半音をやめただけでも。
超欲しい!
ソロで使うなら、Cを吹かなきゃいい。なにより、レアとか限定品とか業務用という言葉が好きなので、一番欲しい理由はそれです。
シャトー バリトンサックス CBS-43UL アンラッカー(完売・・・)
音の話を一応してみようではないか
やっと音の話。 音色としては、リード系低音楽器の宿命で、比較的リードがバタバタしている感じがそのまま音になります。
滑らかでないといいますか・・・チューバのようなふわっとした低音ではなく、どーだこれ、低いだろ!みたいな感じ。
それが魅力でもあります。
また、ソプラノ→アルト→テナー→バリトン、と来て、非常にバランスのよいアンサンブルが仲間内でできてしまう。
この4本での表現幅は統一感も含め、かなり音楽的には使い勝手が良い。 個人的には一番自分で作曲したいスタイルかもしれません。
普段はアルト吹きの自分からすると、結構、吹いた感じは違うので、バリトンサックスばっかり練習してみたい今日この頃、という魅力があります。
とはいえ。 価格問題
これは、普及数、実際の大きさ故の工作の難しさもあって、価格が高くなりがちです。
スカパラの彼は、「マイ楽器買ってきたら入れてあげる」という誘われ方をしたとかしないとかしたとか。
だから持ってる人は必然的にレアになる。 さらに、タイトルにつながる大きな問題が。
さらに。大きさと重さ。
単に運びにくい、疲れる、誰も手伝ってくれない、その割に楽譜では地味なことばかり(後半は愚痴) ということだけではありません。
上にも書いたように、骨折しやすい象 みたいな感じなのです。 つまり、ケースの中で、自分の重さでロッドが曲がったり、キーがずれたり、しがち。
タイヤが付いてるケースや、キャリーカートで運ぶ人もいるかもしれませんが、その振動、どんどん楽器を劣化させます。
純正のケースでも結構その状態になりやすい。 なので、手持ち!?
そんな中、メディアではさらにデカいバスサックスをサカナくんさんが吹いてます。
ここで書いた問題はさらに拡大されるわけです。
調整ができる人も部品もその辺に転がってない。編成上、楽譜もほぼ無い。普及しないわけですが、実はリード系低音の楽音として使う音色的限界も超えてしまってる気がします。
でも欲しい。 理由は・・・超レア。SSR的な。