ゲーミフィケーション 他分野への適用①リハビリその2 表を作った
ついついさぼりがちな、「家でこれをちゃんとやってください」というリハビリメニュー。
自分でもできてませんでした。
そんな自分を棚に上げて、もし、こんなシートを共有してくれたら良かったのに、という表を作ってみました。
ゲーミフィケーション的シートを作成してみた
どうしても家でやらなくてはいけないができなかった自分のケースを思い出し、いくつかのゲーミフィケーションのワザを反映した、リハビリ管理表を考えてみました。
いやいや、こんなもんじゃないですよ、というコメントもお待ちしております。
色々とご意見を伺いながら深めていきたいです。
以下、一つずつ適用したワザを解説しますが、その前に。
いったいこの↑表のどこが適用ポイントか、というのも予想してみてください。
以下、赤いマーカーで塗った部分が、ゲーミフィケーション教科書などにある、典型的な要素となります。
ゲーミフィケーション要素の摘要ポイント:ヘッダー部
覚えやすくやる気になるタイトル付与で前向きに
管理表、などの事務的な言い方ではなく、「頑張り表」などと、このシート自体を前向きに思える名前を付けました。
もっといいタイトルはありますけど!
累積値の明示でやった感を
4週目、というように、これまでどのくらいやってきたのか、の累積を示すことで、着実な実行を印象付けます。
仲間の存在の明示=担当者名の明示
このリハビリを乗り切る孤独感を無くします。いつも見ていてくれている人がいる、という意識付けです。
ゲーミフィケーションの適用ポイント:スケジュール
可視化と脱落防止=全体+クリア状況
「週に3回くらいはやりましょう」ではやりません(でした!自分は!)。
明確にカレンダーにやるべき日を規定します。
さらに、全行程の明示、現在地の明示、をすることで、どこまで頑張ればいいのか、自分はどのように頑張ってきたか、を可視化することで、モチベーションを継続させます。
また、どこかで一回さぼっても、リカバリもその単位でできることが確認しやすく、脱落を防ぎます。
ゲーミフィケーションの適用ポイント:工程管理
ステージ化と進行方向の明示=名称付与とカラーリングした進行表
単に『何回終わった』ではなく、1週ごとにステージ化をして、達成感を小さく区切ります。
一つのステージクリアが、リハビリという負荷に対するバーチャルな報酬になります。
さらに、ステージもここではレベル、という名称を付与することで、リハビリ担当者との会話、同じ治療を受ける仲間たちの間で、共通の評価軸とします。
これにより、コミュニケーション中に明確に進行状況を共有できます。
さらに、カラーリングで、より右に行くほど変化が大きくなるようにして、着実な進行を表現します。
ゲーミフィケーションの適用ポイント:成果のチェック
クリア条件の明示=具体的な達成状況の確認
何をしたらこのステージが終了するか、というのを患者さんと共有し、明確にそのことを確認します。
これにより、自分が何をやっているのか、ということが意識され、実際の運動効果が高まるとともに、次のステージへ前向きに進めます。
チェックボックスを置くことで、確実に記録をしてもらえるようにします。
ゲーミフィケーションの適用ポイント:オンライン(じゃないけど)マニュアル
不明点の素早い解消=やることをしっかり明示
不明点を残したままにしておくと、進行するごとに累積する危険があります。
分かりにくいことは、いつでも確認できるよう、別紙などにせず、同じ進行管理表に確実に書いておくことが回避策となります。
また、変化ポイントは色を変えるなど、分かりやすくすることで、ロストを防いでいます。
ゲーミフィケーションの適用ポイント:成果の記録
行動の記録と確認=やった時にすぐ書けるメモ欄
自分がちょっと不安に思ったこと、気付いたこと、は後で思い出すことはなかなかできません。
行動しながらすぐ記録、という環境を作ります。ゲームであれば自動的にログが残るようなイメージです。
これにより、課題を残さずに進むことで、脱落を防ぎます。
ゲーミフィケーションの適用ポイント:回答欄
行動のリアクション=担当者の返答欄
何かの行動をしても、何も反応が無ければプレイヤーはやがて行動をしなくなります。
明確なリアクションを戻してあげることは、行動継続の大きなエネルギーとなります。
この前に説明した、「自分のコメント」に対する「リアクション」を簡単でもいいので返すことが、脱落防止につながります。
そもそもゲーミフィケーションとは
ゲーミフィケーション、とは?
ゲーム分野のノウハウを、教育や一般サービスに適用する考え方という理解をしています。
様々な「手法」の分析もされています。
この考え方が整理され言葉が産まれるより前から、ゲーム開発の現場でノウハウを溜めて、さらに一般サービスの開発に応用していました。
その活動により
手法だけじゃ発展性はない
という考えを持つようになりました。
なので「なぜその手法が産まれたか」からこのサイトではじっくり解説しています。
000: ゲーミフィケーションを理解するには手法ではなく原理を知る事
↑ここから、順番にお読みいただくと、全体像がつかみやすくなります。
自分も本を出版した方が良いな、と思いつつまだなので、一般的にまとめられている書籍もありますので、ご参考までに。