動画も撮れるカメラのおすすめ:決定版→Panasonic LUMIX DC-GH5
カメラ専門メーカーじゃないけど、これ!
動画コンテンツの配信サービスなどもやっています。なので、ライブ動画や舞台の動画を撮影→編集→配信orメディア制作、と一連の流れもやってたり。
現場が結構多いのですが、その時に動画撮影に必要なカメラ。コストもスタッフも限りのある現場の場合、皆さんなら、何を選びますか?
自分がいま関わっている職場では、このPanasonic LUMIX GH5、一択です。
本当に一択なのです。
現場で静止画も動画も、となればデジイチ…ですが
結構忙しい現場。いくつも機材を抱えていけない時、やっぱりデジイチは便利です。静止画はもちろん、本格的な動画もちゃんと手振れ補正がされて、こちらももちろん高画質。
ですが。ライブの現場だと、実はみのがせない特性があったのです。
連続で30分を超える動画が撮れなかった
デジイチの録画には、時間制限がありました(過去形)。これによって、ワンオペで固定配置で撮りっぱなし、しかも2時間、ということをしたくても、できません。30分以内の切りのいいところで止めて、また録画。切りのいいところが来なかったらどうしましょう。
結局、この制限があるデジイチは使えない、ということになります。
原因はなんと税金。ビデオカメラとデジカメは、品目が異なり、輸出入の関税も異なります。ビデオの方が高い。30分を超える録画ができるもの=ビデオカメラ、となってしまうため、皆さん、29分59秒まで、という制限を付けてデジカメを販売していたのです。
なんでGH5は長時間録画できたの?
日本で売るなら関税がかかりません。なのに、なんでデジイチはみんな30分以内なのでしょう。それは、国内外で製品を変えると、面倒だから。でも、パナソニックは、国内モデルと輸出モデルの型番を変えて、国内専用、というものを作ったのです。管理は面倒になります。でも、結果、我々のような小さい規模の撮影をする人たちにとっては、これしかない、というモデルになったわけです。
今は法律改正で長時間録画も可能
デバイスとしては、テープへの録画がなくなって、今はもうデジイチもビデオカメラもハードとしてはほぼ構成は同じ。だから、新しいデジイチの中には、この録画制限を外してきたものも出てきています。
ならば選び放題・・・かと言えばちょっと違います。
長時間録画に必要な渋い条件
カメラに求める条件はなんでしょう?
- キレイなこと
- 動作が速いこと
- 軽いこと
- ブレないこと
などが上がることが多いのですが、現場ではもっと大事なことがあります。
- 止まらないこと
- 確実に記録されること
- 外部給電ができること
- 外部音声が入れられること
キレイで早くて軽くてブレなくても、途中で止まったら終わり。記録に失敗したら終わり。バッテリーしか使えなければ使えない。外部音声がちゃんと入らなければMIX作業が一つ増える。
つまり、GH5はこの渋い条件を満たしているのです。
もちろん、高品質の画像だし、動作も速いし、ブレません。ちょっと重いくらい。でも、固定の長回しは三脚の上で行うのでOK。しかも、
重さ=金属ボディー=放熱に優れる=熱暴走しない=止まらない
につながるので、むしろOKなのです。
実際あった怖い話
とあるライブ。こちら側で用意した2Kのビデオカメラで固定配置、撮りっぱなしにしておきました。もう一台の手持ちで別アングルを抑えて。
事務所に戻ってみたら、メモリカードが空っぽ。書き込みでエラーが出たようです。もうその時の汗の気持ち悪いこと。結局、別の業者が配信用に回していた動画があったので、融通してもらってその場は乗り切りましたが、吐きそうなくらい後悔しました。もう一個カメラを用意しておかなかった自分を呪い、事務所にたくさんカメラが無いことを呪い・・・
ええ、あれ、霊の仕業ですよね・・・怖いなー怖いなー
現場で必要な信頼性という性能:2枚刺し!
ちょっとした旅行でも、記録したつもりの風景が写ってなかったらがっかりします。仕事だったらがっかりというレベルではありません。
絵作りがいいんだよね・・・とか言えるのは、記録されてから。つまり、信頼性に優先されるスペックは現場的にはあり得ません。プロデューサー的にはクオリティはもちろん高く持ちたいところでしょうが・・・
なんと。メモリカードが2枚刺せるのです!
シリコンのデバイスは、時によって静電気で壊れたりします。どんなに慎重に扱っても、リスクはある。このGH5、2枚刺せるんです!リスクヘッジ!事故率がいきなり75%ダウン!
・・・計算してみましょう。
1個刺しの場合。壊れるか壊れないかが同率なら、撮れない確率50%です。
2個刺しの場合。どっちかが壊れても2個壊れなければいいのです。つまり、○○、〇×、×○、××、という4つの状況が同確率で起こるとして、事故となるのは、××の場合のみ。単純計算で25%です。もちろん、×になる確率がそもそも低いので、もっと事故率は下がるわけです。
それなのに高性能!
メタルボディの放熱性能で熱暴走しにくく、メモリ2枚刺しで事故率半分、というところを涼しい顔して抑えつつ、さらに性能も高い。
もうこの辺はメーカーページをもう一度貼るので見てください。特に何の問題もないどころか、十分に高性能です。
ニューモデルも出てますが、初代モデルの堅牢なこと。個人的にも一つ買うつもりですが、初代モデルを探すことになりそう。
それだけ「現場の信頼」は重要なのです。
ニューモデルも良いのです。迷います。