- 1 課題未提出の恐怖から解放!スパイラル企画書作成術!
- 1.1 リモート講義の中で発生した「学校の焦り」
- 1.2 締め切りの嵐がやってくる!が逆手に取れ!
- 1.3 これまでの企画書作成の罠
- 1.4 スパイラル企画書の大方針
- 1.5 スパイラル企画書、具体的な手順
- 1.6 順番に説明(1)目次を作る 50%終了
- 1.7 順番に説明(2)目次の項目数の白紙ページを用意 70%終了
- 1.8 順番に説明(3)白紙に箇条書き 80%終了
- 1.9 順番に説明(4)箇条書きを文章にする 90%終了
- 1.10 順番に説明(5)絵や図を入れた方が良ければ入れる 95%終了
- 1.11 順番に説明 (6)装飾、レイアウトなど見た目を整える 100%終了
- 1.12 ここまでの成果が次のテンプレートになる
- 1.13 スパイラル企画書、まとめ
- 1.14 リハーサルをやってるようなもの
- 1.15 コロナ禍の大学生に送る言葉
課題未提出の恐怖から解放!スパイラル企画書作成術!
もう課題未提出の危険はほとんど消えます。この企画書の作り方をマスターすれば大丈夫。
ごたくはいいから早く教えろ!という人は、5番目のメニュー
具体的な手順
に飛んで、6番目のメニュー
順番に説明 (6)装飾、レイアウトなど見た目を整える 100%終了
でテンプレートを作って、さっさと提出しちゃってください!
リモート講義の中で発生した「学校の焦り」
自分の教えてる大学は、最初からほとんどリモート講義。
学生さんは、
友達と会えない
リズムが作れない
実習やグループワークができない
などのデメリットを感じていると思います。
実は、学校側も同じ。
特に、これまで対面で講義を組み立ててきた先生側は、リモートでどのように進めればいいか、というのにものすごくカロリーを使って悩んでいるのです。
その結果、成果が目に見える「課題・レポート」を出す傾向が増えました。
しかも。横の連絡なしで。
締め切りの嵐がやってくる!が逆手に取れ!
結果、多数の課題と多数の締め切りがどんどんつながって・・・
成績の付け方も、いわゆるグループワークや実習が無い分、どうしても提出物のあるものに片寄ります。
時間もかかり、成績にもぐっと効き目がある課題。
でも、大丈夫。(ここから大逆転!)
出してしまえばいいのです。
内容はもちろん大事ですが、必要最低限のことが書かれている提出があれば、最低点かもしれないけれど、通さざるを得ない。
この「出す」ということをぐっと確率を高める方法が、今回ご紹介する
「スパイラル企画書作成術」
なのです。
WiKiの『スパイラル』から
これまでの企画書作成の罠
企画書は、凝った作りにしようとすればいくらでも時間をかけられます。
表紙からもう工夫はできてしまう。
この『凝る』というのがワナです。ぐっとこらえてください。
締め切りは決まってる… でも、気になって体裁を考えてしまう…次のページが思い浮かばないから、とりあえず目の前のページを豪華にしてしまう…あ、明日だ!こんな事態を招きたくはないでしょう。
実は、一番のミスは、「1ページ目から書き始めてしまう事」。
いやいや、普通そうでしょ、と思われた方。普通にやるから、普通に締め切りと競争になるのです。
まだ半分しかできてないのに、明日が締め切り・・・
想像してみてください。変な汗が出ませんか? 私は書いているだけで具合が悪いです。
では、普通じゃない方法で行ってみましょう。
スパイラル企画書の大方針
表紙から最終ページまでを、何回も書く。
これがスパイラル企画書のざっくり説明です。
いや、それができないから締め切りに追われるんでしょ、と思った方。
もちろん、普通の書き方はしません。
原理は簡単です。
とにかく1ページ目から最終ページまで、を最初に白紙で作ってしまうのです。これを1周目とします。
しかも、その中身はインデックスだけ。ポイントは最終ページまで一気に。
次に2周目。少し、中身を読めるようにします。これも最終ページまでやってしまう。
・・・というように。
漫画家の作業ににているかも。
絵コンテを作り、ざっと鉛筆で下書きを最終ページまで書いて、そのあと、少しずつ輪郭を最終ページまで、そのあとに細かいところを最終ページまで、最後にスクリーントーン、のように。
1コマ目から完成した絵を描く人はあまりいません。それと同じです。
スパイラル企画書、具体的な手順
さっそく、具体的なやり方を。
(1)目次を作る
(2)目次1項目1ページで白紙を並べた企画書を作ってしまう
(3)白紙のページに、目次の内容を箇条書きで入れる
(4)箇条書きを文章にする
(5)絵や図を入れた方が良ければ入れる
(6)装飾、レイアウトなど見た目を整える
非常に単純な作業にすることで、考える時間を無くします。
順番に説明(1)目次を作る 50%終了
何を提出するか?を確認したら、すぐに、「目次」を作ってしまいます。
人に読ませる時に便利なものが目次、ではありません。自分の文章をはじめから最後まで、を設計する最初の柱が目次なのです。
例えば、社会解決課題を考えて改善案を出せ、というレポート。
テーマとして、少子化対策、など大きなものが出たとします。
そうすると、物事には必ず原因と結果がある。それを軸に普通にフォーマットとして考えれば良いのです。
それを順番に目次にしておく。
・少子化傾向の実際
・少子化傾向の原因
まずはこれでしょう。テーマをおさらいしておく。理解していますよ、だから対策も出せますよ、というおきまりのページです。
対策、をもとめられているので、割と早い段階で、自分の案を次に書きます。
・少子化傾向を止めるには○○
原因が分かってますから、その原因を払拭するものを。なんだったら、この段階の作業では、本当に○○と書いておけばいいかもしれません。あとで内容は考える、とする。次に
・○○をどのように推進するか
は当然説明しないと相手に伝わりません。このレポートの骨になる部分です。そうすると、結果を求められます。
・○○推進により期待されること
この改善案で、何がどのように起こることを期待するか、という改善結果予測を出すことになります。
ここまでの作業で、目次ができました。
目次:
1.少子化傾向の実際
2.少子化傾向の原因
3.少子化傾向を抑制する○○
4.○○はこのように推進する
5.期待される効果
はい、ここで自分の中では5割ほど完成!というイメージです。
これがいってみれば、0周目の作業。
ここから、スパイラルに入って行きます。
順番に説明(2)目次の項目数の白紙ページを用意 70%終了
この目次の順に、先に白紙でシートを作ってしまいます。
機械的な作業です。
どうでしょうか。特に時間をかけずに、この作業は進められると思います。
目次のあとに「はじめに」などのざっと説明、最終ページに「まとめ」などを入れても体裁は良くなります。7割完成、というイメージが分かりますでしょうか。
不思議なことに、中身は何も書かれていませんが、結構終わりが見えてきます。これを埋めれば良い、というのが分かりますので。
順番に説明(3)白紙に箇条書き 80%終了
いきなりどこかから文章書き始めたりしないのがポイントです。そんな大変なことは、後ろに回しましょう。
今、その白紙に書くのは「ここには何を書くべきか」というメモのみ。
こんな感じが書ければ上等です。
あ、
・少子化が引き起こす弊害
などは入れた方がいいかも。その弊害を無くす!という文脈になりそうなので。
これで全体的な時間配分も読みやすくなり、徹夜をしなくて済みます。働き方改革にも寄り添う方法です。
これができたら一気に・・・書き上げません!←ポイント!
最終ページまでこの調子でシンプルに埋めてしまいましょう。
くれぐれも、文章を書きたくなっても書かないでください。それより、最終ページまでの白紙を「何を書くか、の箇条書き」で埋めることの方が重要です。
ここまではそれほど時間がかからないのではないでしょうか。なんとなく、既に企画書っぽい体裁になっているはずです。
ポイント!この段階で提出したら、最低点くらいは付けてくれるかもよ!
順番に説明(4)箇条書きを文章にする 90%終了
それぞれのページの箇条書きの内容を説明する文章を入れていきます。
この段階で、それぞれの項目の白紙ページが増えるかもしれません。↓こんな感じに。
どうでしょう、ほぼ完成!と言い切るのは言い過ぎでしょうか。いや、ほぼ完成です。
文章の内容は、
読んでもらう資料か
説明を自分で行う資料か
によって、変わります。後者であれば、結論までかかなくてもスライド資料としては完成と言えます。箇条書きレベルでも良い場合も。
相手に読ませるか、自分が説明するか、で文章の量と内容を調節します。
順番に説明(5)絵や図を入れた方が良ければ入れる 95%終了
ここまでで、ほぼ完成ですが、内容によってはグラフや図や関係図を使った方が説明が楽になる場合もあります。
文章を書く時に図が必要そうなら、(ここで過去からの推移のグラフを入れる)などとしておいて(4)を終了しておいて、(5)で入れれば良いのです。
超適当な画像で申し訳ない。でも、こんな感じになれば、完成は間近です。
これも、最終ページまで残さず作業する、ということを心がけます。
順番に説明 (6)装飾、レイアウトなど見た目を整える 100%終了
ここでも楽をしましょう。
飾ったり見やすくしたり、というのはある意味、無限の作業です。
無理をしないことを目指すなら、ここは「あるある」を使えば良いのです。
文書あるある
よくある企画書、レポート、などでこれを守っておけば「それっぽく見える」上に、実用上本当に正しい、というものがあります。
ヘッダー
フッター
です。ヘッダーとは、文書の一番上にある固定の記述フォーマット。フッターは、文書の一番下。例えば、こんな感じ。
これを作って、あとはコピペです。表紙は上の表題をカット。
ここまでの成果が次のテンプレートになる
ここまでやった成果は、2個目以降の提出物にそのまま形式を流用でき、さらに楽になります。
楽をすることは悪いことではありません。
形式や体裁の部分に時間を使わず、レポートの中身に時間を振り分けられるからです。
スパイラル企画書、まとめ
(0)テンプレートシートを作る
(1)目次を作る
(2)目次1項目1ページで白紙を並べた企画書を作ってしまう
(3)白紙のページに、目次の内容を箇条書きで入れる
(4)箇条書きを文章にする
(5)絵や図を入れた方が良ければ入れる
(6)装飾、レイアウトなど見た目を整える
(3)から場合によっては提出できてしまうかもしれません。(4)ならもちろん大丈夫。
いつでも提出できる、という状態をキープしながら作る、という極めて画期的な「作業のテンプレート」です。
リハーサルをやってるようなもの
この方法だと、作業中に各論に潜り込まないので、いつでも全体像を把握できています。
それを何周もみていくので、ある意味、全体の流れとボリュームの配分は頭に入ります。
つまり、プレゼンのリハーサルをやりながら作業しているようなもの。
なので、この作業方法は、プレゼン、質疑応答にももれなく役立ちます。なんと画期的なんでしょう。
コロナ禍の大学生に送る言葉
色々と大人たちがかわいそう、とか不便だね、とか言いますが。
そんなの大人の感覚です。
今あるツールでめいっぱい楽しめるITリテラシーもあるし、そもそもそれしかできない中での工夫を生み出しているのは、あなたがた。
絶対数年後に「コロナ世代」とか言われますが、リモートにもたもたしている大人たちのひがみです。
今ある環境で、めいっぱい楽しんでください。
企画書のそもそもの考え方、などは
からご覧いただくと流れが分かります。