目次
ゲーミフィケーションを考える。ゲーム開発者が設計してきたこと 2.細分化
タイムラインがもしも一本だったら?
例えば、「数学の教科書を1年間分全部説明」「そのあとにテスト」と言われると、普通の人には難易度が高い作業になります。最初の覚える作業があまりに長すぎる。この段階で脱落者が続出します。
絵で描くとこんな感じです。
説明→説明→説明・・・説明→テスト! 一応その振り返り!
これは・・・覚えておかなければいけない総量が1年分。大変そうです。
だから…細切れにします!
ゲーム屋さんは脱落を恐れます。でも、脱落は必ず起こり得る。なので、脱落してもあまり深い穴に落とさないようにします。そうするとすぐ引っ張り上げられます。
そのため、穴を浅くする一つの手法として、細分化は意識しなくても設計できてしまいます。
上の一本道を細分化してみました。こちらも絵で描くとこんな感じです。
ちょっと教えて、ちょっとテスト。これならば、ユーザーにとって一度に処理する情報は多くないこと、情報をもらってからテストまでの期間が短いこと、でより習得は容易になります。もしも習得ができてないとしても、それを取り戻すための時間も少なくて済む。
説明→テスト→振り返り、を細かく何回も行う形になりました。
具体的な細分化のやり方
- 1年間のカリキュラムを類型化し、分割する
- 習得すべき順番で、集中的にある項目を解説
- その項目についてテストを行う
- 上記1.2.3.を次々繰り返す
ということになります。解説をすぐ入れることで、より強固に情報がインプットされます。
もっと意識をさせればいいだけなのに・・・
ほとんどの教科書は、意味のある細分化まではできていますが、授業を使ったプロセスがその単位でまとめられていません。もったいない。
ゲームでは、確実にこの形はプレイヤーにも明示されます。
また、いわゆる学校の授業の組み立ては、先に解説した負荷と報酬の考え方、このあと説明する細かい進行制御なども不足していると感じています。・・・と多くのゲーム開発者は思っているに違いない!
次は、細分化したあとの制御について。