学生の全員参加の簡単ワザ!チャットでドン!
2021年前期は、全部リモート。グループワーク、実習をどうやれ、ってんだ。やらない!
こうなったら、しゃべくり芸人として最大限効果を持ち帰ってもらうことにします。
そんな開き直りで、リモート講義ならでは、のワザを毎回工夫しています。本日は、
というもの。ある意味、リアル講義よりも良いかもしれません。
チャットウィンドウに回答をセット→一斉送信
方法は簡単です。
昨日の講義では、「二度寝防止のサービスがあるとして」どのようなインセンティブor逆インセンティブを与えれば二度寝が防げる?という質問をしました。
ゲーミフィケーションで言えば、報酬or負荷です。こちらでも解説してますが、人間を動かすにはどっちか。
006-1: ゲーミフィケーション ゲーム開発者のワザ 1.負荷と報酬
質問としては2回に分けました。
- 報酬を与えられるとしたらどういうのがいい?
- 罰則が与えられるとしたらどういうのがイヤ?
これをまずはエクスキューズ無し、でとにかく意見をもらう。
方法は簡単です。
まず、チャットウィンドウに答えを入力、待機
↓
全員セットしたか確認
↓
自分の号令で一斉に送信
そうすると、チャットウィンドウに30人分が一斉にだーっと流れます。これは、全員が観られる状態。
次に、嫌なこと、というのも出してもらいます。
利点1 全員が回答できる
挙手をさせて意見を言ってもらう、というのはなかなか大変です。率先して引っ張るタイプが複数いないクラスでは、誰もあげません。
でも、この方法ならだれでも自分の意見を出せます。
基本、みんな出したいのです。でも、変な反応が出たらどうしよう?という起こることのない恐怖におびえて挙手を控える学生がなんと多いことか。
この方法の良さは「気軽に全員参加」。
利点2 一斉送信で開き直れる
できた人からアップして、だと、先にクラスメートの回答が見えます。それに比べて自分のは・・・などと考え出すと、なかなか自分の意見を言えなくなってしまう学生も。
この方式ならば、セットしておく→人の意見をまったく見ることなく送信、という形なので、直すわけにもいきません。
何回もやれば、だんだんスタイルとして気軽に付き合ってくれます。
利点3 みんなで共有が簡単
Zoomを使っています。恐らく他のソリューションのチャットも同じような仕様だと思いますが、基本的にはその時間に送られたものは縦にずらーッと並びます。
ウィンドウの共有などもせず、参加者全員が同じウィンドウを持っている状態。
そこで振り返りをする、講評をする、などを行いますが、学生が勝手に見てくれる寸法。
もちろん、詳細にやるときはウィンドウ共有もしますが、一言、が並ぶような場合はそんな面倒なこともしません。
利点4 記録したければ簡単に
自分はしてませんが、記録するのも簡単です。普通に吐き出せばテキストベースのデータにまとまります。
あとで分析、集計、などもその気になれば簡単。
ともかく、利点が多い!
そもそも日本人は意見を出すのが苦手
だまって先生のしゃべることを聴くのが授業、というスタイルで育った日本人は、意見をしっかり言う、ということに抵抗感を持つ子も多いと思ってます。
ましてや前に出て黒板に何かを書く、自分の意見を教壇からしゃべる、となるとある種の「さらし」行為。やる側になったら絶望!みたいな生徒は多かったのではないでしょうか。
ちなみに自分は、むしろ食ってかかることに変な喜びを見出してしまった中学校時代でした。
おかげで、目を付けられていじめられたり、難癖付けられて満点は絶対くれなかったり。社会のテストで、答えの漢字の「ハネ」が無いという理由で99点にされたことがありましたが、今でもあの先生の顔を思い出すと、むかむかします。
脱線です。講義では脱線も大切です。
そんな教育を受けてきて、大学生になったらいきなり前でしゃべれ、ってのも普通にできないことでしょう。
意見を言わない子も意見は持ってる
意見を表明できない学生は、意見を持ってない、ということではありません。みんな、色々なバックボーンから自分の考えは導けています。あとはそれを表に出すか出さないか。
普通は、後者を選んでしまうのです。
理由は、「他人の意見に対して自分の考えを言うのは問題ないこと」という教育をされていないこと。アメリカなどで不通に行われるディベートのような授業は、日本人こそやっておくべき、と思うんだけどなー、と教育界に意見をしたくなります。
意見を言えないことは自分が損すること、ということなのです。さらにそれが拡大されれば、国民が損をしている。
そこを無視して、効率重視で言うことを盲目的に従う全体主義を楽して選んでいる教育界に意見を・・・
意見を言えない理由と解消方法
自分は意見を言う側でした。もちろん、それを良しとしない全体圧力などは本当にストレス。馬鹿じゃないか、世の中は、みたいな考えを中学校時代に既に持っていたのはこの経験からです。
言えない人は言えない理由はちゃんとあるのです
- 隙間に入れない
- 言ったら笑われる
- 間違ってるかもしれない
などなど。全部分かります。最初の一つ以外は間違いですけどね。
隙間に入れない→仕切り屋が機会を作る
これは、ファシリテーターとか最近格好いい言葉で言われている役割の人、この人の責任です。
概ねフリースタイルの会議では、でっかい声で言いたいことを言うヤツの意見が通ってしまうこともしばしば。特に権威性や具体的数値などが求められない場面では。
そこに、引っ込み時間の人が割って入るのはほぼ無理です。仕切り屋が適切に声のデカい人を止めて、平等に発言機会を作るべきなのです。
笑われる、間違ってるかも→すぐ忘れる
笑われることは皆無ではありません。また、間違ったことを言うことだってあり得ます。
でも、そんなの、皆さん覚えてますでしょうか。すぐに忘れてしまいます。
ようするに、その訓練が無いから耐性がないのです。
であれば、とにかくまずは出す、という癖をつけることが重要。反応なんて気にせずに。
なのでチャットでドン!は良いのです
これらの要素を全部受け止めて、しかもなんの工夫もいらない。
この方式の素晴らしさ!
チャットでドン!を登録商標としておきたいのですが、お金も時間もかけたくないから、自分が発信者だ、ということをこのブログで表明しておきます。
・・・とここまで書いてググってみる。
うん、ありません。オリジナルみたいです。
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