0034: アコーディオン キーボーディストも困惑する複雑な弾き方

アコーディオン キーボーディストも困惑する複雑な弾き方

白黒の鍵盤がある・・・だからひょっとして弾ける?という幻想を持っている方(自分!)。無理ですから!

一人何役も。でも演奏できたら「一人バンド」

この楽器の特長は色々ありすぎますが、音楽的には以下が大きい、と感じてます。

メロディと伴奏が同時に演奏可能
さらに腕も使う
吹奏楽器並みの表現力

他の楽器経験がなかなか使えない独特なスキルが必要ですが、演奏できたらこんなに多彩な音が出せるんだ!という一人バンド状態の楽器です。

弾けそう?弾けません!

楽譜が読めて多少鍵盤が弾けて何かの楽器ができて、という人は特にこれを読んでくださってる人たちには多いと思います。

でも、なんとなく触ってみてやってみて打ちのめされる感MAX!の独特さ。

できないこと1 空気を送り続ける

まず、演奏しながら空気を送り続けるアクションが全くできないこと。指は演奏で手一杯、しかも両手でルールが違う。これをやりながら、腕は別の動き。(冒頭の写真の、鍵盤+ボタン、のタイプで説明してます!)

まず初心者は、ビャーって音が出てこちょこちょ弾いてると、そのうち空気が弱くなりへにゃへにゃと消えていきます。

この空気。吹奏楽器のように、と書きましたが、違う要素も。

吹奏楽器は、吹くフレーズと息はシンクロします。 でも、アコーディオンは、シンクロする動かし方(フレーズの強弱)もありつつ、定量的に空気圧を作る動きも。

何と言いますか、歩きながらスマホ…と例によって的を射てない例になりそうな事を思いついたけど、歩きつつ、指は画面にシンクロ、という点で案外似てるかも。慣れれば、比較的無意識に空気圧をキープできるのでしょうか。誰に聞いているのでしょうか。

できないこと2 和音ボタン

あと、和音ボタン。見えないボディの向こう側にあります。見えないから、ポジションを覚えるのに一苦労。さらに、どのボタンが何の和音だ、というマッピングがすぐに頭に覚えられません。

これは、ボタン一さえ覚えてしまえば、ピアノで右手メロディ、左手伴奏のブロッキング、という感じでいけそうではありますが、なにせ、左手側が鍵盤じゃないので、新たに覚えないといけない。

できたらパラダイス

蛇腹の胴体を動かすのがいい具合に無意識にできる様になり、左手のボタンも覚えた!となれば。とにかく独特なお作法が多いこの楽器、競争相手は少なそうです。習得した人は特別な音楽体験は得られると確信します。

ポータブル&電気いらず。そうなると、あちこちで演奏機会がありそうです。

日本だと古くは流しにも使われて、夜の酒場でリクエストにお応えして演奏、というスタイルがありました。横森良造氏の名前が出てくる方は相当ベテランでしょう。

少人数ユニットで真価

和音の伴奏体系とメロディの体系を2つ合体した事で得られた演奏ができます。この特徴を活かしてるなーと思うのはやはり少人数ユニット。

自分が好きなのはケンブリッジバスカーズ。

高校生の吹奏楽部時代。比較的賞レースにも参加できていた事もあって、割と音楽に厳しくのめり込みがちでした。

そこに同級生がリコーダーの2本同時演奏技を持ち込みまして。トランペット吹きの休日を2人で4声で。 なんか「音楽の楽しさ」を絵で描いた様な風景に出会いました。YouTubeない頃だったのですが、ケンブリッジバスカーズを知って遊んでいたようです。

どうやって知ったんだろう??? (脱線)携帯電話がなかった頃の待ち合わせってどうやってたのか思い出せない! そんな訳で「青春を懸ける部活音楽」ではない、文字通り「音で楽しませる」音楽(楽しむ、じゃないところがポイント!後ほど解説します)に出会えた瞬間でした。

人を楽しませるのはすごい

ちょいと真似して分かったのは、人を楽しませるレベルというのは凄い!という事。 自分が楽しい、というところからもう一歩も二歩も上を目指すきっかけにもなりました。 ケンブリッジバスカーズがたった2人でこんな楽しい音を作れるのも、彼らが多用していたアコーディオンの威力でしょう。かなりのポテンシャルを感じることができます。

色々あるぞ

鍵盤があるタイプのことで、ここまで書いてきましたが、そうではないものもあります。

全部がボタン、のバンドネオン

アルゼンチンタンゴの哀愁がありながらも情熱的な音を奏でるバンドネオン。左右ともボタンです。このボタン配置、ピアノの鍵盤のように、下から順番に高くなる、といった配置じゃないものが普通とのこと。なんだそりゃ。

私が好きなのは小松亮太氏。

これもボタン

個人的な思い出

裏に住んでいた一人暮らしのおじいちゃん、時々雨の慕情とか瀬戸の花嫁とかの懐かしい歌謡曲をたどたどしく弾くんです。

そのじいちゃんの優しい感じと相まって、ノスタルジーの局地。

残念ながら空に旅立ってしまいましたが、今でもアコーディオンの音がメディアから聴こえると泣きそうになる。

そして。 ここまで書いたのにcobaさんの話し無し。でも、CDは全部持ってたりします。

彼の蛇腹使いを見たければDVD

CDはこちら

小松亮太の音も堪能してください!


演奏技術も観たいならDVD付き

個人的に好きなのは、パリの音!って感じのミュゼット!

本物はちょっと・・・いや、こんなかわいいのも。

もちろん本格派、でもお手頃価格。

Rolandだと!?

 

ボタンタイプのアコーディオンの写真
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