ギター ジャンルによってここまで変わる!?これも初心者殺し
(本格的には未経験)
人前ではカラオケボックスの遊び以外ではやってこなかった楽器です。
自分を振り返ると、ピアノを習っている子が吹奏楽部に進む、という『クラシック路線』。いわゆるポップスデビューが遅れた典型です。当時(中学)の同級生には既にビートルズのコピーから、さらにジョニー・ルイス・チャーに進んでるやつもいましたので、もう出遅れ感ハンバない。
ピアノと同じ進み方をえらび挫折
家にクラシックギターが偶然ありました。父親が持っていたものらしい。ここが自分は真面目なところです。触るために、普通にクラシックギター入門、みたいな本を買ってしまいました。ここで、最初の挫折がいきなりやってきます。
原因は
- ピアノで五線譜は読めるのに、いきなりグラフィカルに指の図
- 弾きたい目標になるアイコンを持っていない
- カリキュラムが、プロを仕上げる一本道でつまらない
だと分析しています。カリキュラムの考え方、クラシックピアノ界と似ています。
もちろん、クラシックギター奏者を目指す人には問題ありません。でも、ギターかっけー、の中学生が耐えられるものではありません。
目標をはっきり持つことは大事
ゆずいいなぁ、あいみょんになりたい、スギゾー最高!みたいなモチベーションはある意味上達には非常に有効で正しいと思います。( Reiちゃんすげー、渡辺香津美神!は若干ハードルは高いと個人的には思いますが、良い目標です)
前者が簡単と言うわけではありません。到達点はどちらも高いです。でも、前者は露出も多くステップが見えやすく、さらに!ナカマが見つけやすい。これは重要です。
大学の軽音では逃げる
大学生になると、バイトも比較的自由にでき、時間や環境もあります。ここでギターに再チャレンジ!というタイミングもありそうですが、周囲が異常に上手い連中だらけ、という環境で、とてもじゃないけど遅いデビューでは負ける・・・と戦う事すらしませんでした。
もうなんといいますか、草野球選手がいきなりプロのチームに入ってしまったくらいの感覚。キャッチボールができるくらいでは試合には出られそうにありません。
ギター「くらい」「当然」できますよね?攻撃を受ける
社会人になり、幸いにして、音楽で給料をいただくようになりました。
他の業務の人との話題で、サウンド担当者ということで「楽器できます」という文脈はしばしば出てきます。
そこで、こんな楽器やってきたよ、と会話をすると決まって「ギターは?」と言われる事が出てきます。
音楽作る仕事をやってる=ギター弾けるのが当然、的な目でした。実際のサウンド担当者は、芸術系専攻型、独学型、さらに音を作るのも鍵盤型、ギター型、と色々いたんですけどね。
こんなことがしょっちゅうあったので、そこまで言われるなら、と再デビューを決意。
自分がトライした上達法
超攻撃的な上達法を身に着けている自分は、ここから一念発起。昼飯は5分、残りは練習!を毎日1年間。そこでは次の要素で鍛えました。
弾ける、と言いたいだけなので
- とにかく短時間でも「毎日さわる」
- みんなが知ってて遊べる曲を練習
- まずはコードジャカジャカ
- コントラバス、エレベで4度調弦の指の動きは大丈夫、リフも頑張る
- ギターらしいフレーズを習得、コードの合間に紛れ込ませる
を志向しながら、練習の時に音が大きくならないようシンソニードギターを導入、のちにボディーの小さいエレアコも買ってしまいました。
F?別に。平気です。ただし、2週間後。
ここで良く言われる「Fの挫折」はすんなり乗り越えました。
初日はビビりを避けて一生懸命押さえて、指が痛くなったりしてましたが、2週間目くらいから感覚をつかみました。
Fより少し上のポジションでバレーコードをやってみると、案外楽。さらに、ストロークに合わせてうまく力を抜ける事が感覚的に分かり、そこから特に苦手意識も無くなりました。
ただし、毎日やって2週間かかりました。そのあいだ、指も何回か豆がつぶれ固くなって来ました。これは、どの楽器でも経験できる現象だと思いますが、だんだん力が要らなくなってきます。
ここまで来るまでの2週間は、とにかく毎日続けてください。こうなると肉体的負担は無くなります。あとはバリエーション増やすだけ。テレビ見ながらでもいつも触っているうち、耳と手が連動するように。 …これを1年続けました。
無事Fの洗礼を抜けるもさらなる試練
数か月もすると、なんとなく力を入れずに色々な音やフレーズを出せるようになり、ここから次の難関が現れました。
ふと、自分が好きなギタリストを見ると、
- パコ・デ・ルシア
- ジャンゴ・ラインハルト
- ジョー・パス
- ゴンチチ
無謀な感じが伝わってくるメンバーです。初心者が1年でどうにかなるラインナップに見えません。さらに、目指す方向がバラバラすぎて、何を練習すれば良いか、完全にまいごになりました。
(あ、クリスマス終わった・・・)
一年やって来て、やはり彼らに全く近づける気配を感じず、さらに重要なことに気づきます。
自分が出している音や奏法が彼らと違いすぎ
ちょうど環境の変化もあって、ここで妙な満足と挫折があり、弾かなくなりました。
でも大丈夫。こういう人みたいになりたい!という目標が明確な人は、そこをひたすら目指せばよいのです。
ジャンルと奏法
- ギターの原理的発展はポピュリズムの観点からかなり初期で止まっている
- 様々な地方地域で音楽文化と結びつき奏法が分化
ということを推測しました。原始的な構造でそのまま各地で使われる。その地の文化と結びつく。結果、様々な演奏技法が生まれる、ということです。
そのため、ジャンルにより奏法がかなり振れ幅大きく進んだ、ということに気づいてしまいました。
これまで他の楽器では、比較的一本道で習得をして来たのですが、まるで違う楽器みたいにバリエーションがあるギターでは、自分がどっちに行きたいか、という目標が無かったので、立ち止まラざるを得ない。
とにかくギターの奏法の振れ幅はデカイ。
しかし逆にとっつきやすい側面も。
エレキギターのパワーコード、オープンチューニング、など、比較的早期に楽しめるバリエーションも多数あります。 また、メカニズム的に、安く性能の良い楽器も多数あり、実際に弾く環境も作りやすい。
色々な楽器の経験者数を見ると、そりゃーギターが上位に来るわけです。
自分としては、挫折の原因は分かっているつもりです。また時間を作ってやってみたいと思ってます。指は柔らかくなったから、また腕立てのような2週間からリスタートですね。
色々あって一番聴いていたプレイヤーはジャンゴ・ラインハルト。
腰を抜かしたのが、Reiちゃん。なんだろう、この余裕。
一番の上達はいつでも触ること=音の出ないギター!
とにかく毎日テレビ見てるときの手はギター!