006: 発想力を伸ばす リア充限定?ツールとしてブレストは?

発想力を伸ばす リア充限定?ツールとしてブレストは?

前回までで、発想を行う準備を説明しました。

真っ白な紙の前で発想する、ということもできるはずですが、ここにツールがあると、さらに加速します。ここからいくつかのツールを紹介していきます。まずは・・・

これぞメジャー、ブレーンストーミング

発想を加速するツールとして、特にアイデアを出したい時に使われるツールの代表です。

「じゃあ、ブレストやりましょう!」

で、どうやる、何をやる、といった補足なしにみんなが参加できます。

色々な方法は色々な名前がもちろんあるのですが、日本でもツールとして浸透しているのはこの『ブレスト』でしょう。

ブレストの効能

まずは、なんといっても参加人数分の

  • 多彩な
  • 多くの
  • それでいて短時間で

といった使い方に向いています。

さらに、成果だけではなく

  • チーム結成直後でみんなの考え方を知りたい

などの時にも有効です。どんなタイミングでどんなアイディアが出るのか。どんな発想を持っているのか。どのような説明をするのか、などが分かります。

だがしかし

このツールは、日本人の性質、日本の社会の文化の中で、本当にフィットするものでしょうか?

ページ冒頭の写真をもう一度見てみましょう。

ちょっと悪意のあるチョイスをしています。

実は、ブレスト。日本人の文化の中ではうまく機能しにくい面もあります。

参加者全員が積極的に発言する、出てきた意見を消化できる、という場合は問題ありません。

つまり、その逆が起こりがちなのが日本の現場です。

  • 参加者全員が同じように積極的に発言できない
  • 出てきた意見への明確な反論ができない

こういう傾向はないでしょうか。

訓練不足

多くの日本人は自分の意見を理由と共に展開して相手を理解させる術を身につけていません。 また、他人からの対立する意見に対する反応方法が分からず恐れたり、それを先回りして発言を控えたりをします。

実際の現場を観察してみると、多くの場合

  • 声の大きい積極的な数人でワイワイ展開
  • 残りの人は言おうか言うまいか迷ってる

そのうちに時間切れ。

うまく使うにはちゃんとノウハウがあります。

大事なのは、MC

格好いい言い方だとファシリテーター。司会者です。

脱線し過ぎを戻したり、平等に発言機会を与えたり、まとめに入らせたり、と大変な役割です。

でも、現場を見ると不在もしばしば。

そうすると、冒頭の写真を思い出してください。

陰キャが周囲でもじもじ。

これです。日本社会の中でブレストといって起こること。これも現実です。

ではどうする?

「いやー、なるほど、では御社と色々と検討できそうですね」

「ありがとうございます」

「じゃ、来週あたりブレストでも・・・」

「いいですね!」

まてまてまてまて。

  • どういうディスカッションがこのメンバーで可能か

を知る前にやると、明暗分かれるだけです。多くの場合、陽キャは陰キャのことを盛り上がっている最中はすっかり忘れる傾向にあります。

間違いなく言えるのは、

ブレストが成立する関係ができてからやるべき

です。決してコミュニケーションを円滑にするツールではありません。

使いどころを分かって使えばしっかり使える。普通のことです。ツールを勉強して、費やす時間を無駄にしないようにしたいものです。

ファシリテーター、という言い方が流行ってるみたいです。本もたくさん出ています。いわゆる「回し」。しっかりと学んでからブレストを!


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